2017-10

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陛下……隠棲がしたいです……

どうも、了です。今日も陛下の谷間が眩しいですね(挨拶)。
というわけで我が最萌えエンドと全力で言い切るリリアノ殺害B絡みの話であります。
一種のラブコメかもしれません。全力でネタバレです。
追記から語りと本編入ります。
 
なんというかですねもうリリアノ殺害Bが萌えツボに入りすぎてどうしていいかわからんのですよ。
愛情Bも大好きですけどレハトの扱いが某所で言われていた「散歩用の子犬」て。「感傷に巻き込む」と彼女が言ったとおり、自分の死を見取らせるため、今まで手に入れてこられなかったものの替わりにレハトを置いておく、みたいな感じですよね。それはそれで陛下の淋しい執着感じて萌えるんですけど。
リリアノ愛情ルートのレハトは要はマザコンタイプな淋しがりやなわけで、自分が何かの替わりなんじゃないかと思い始めたら止まらなくなって病む、そんな感じの流れが殺害Bじゃないかと。単純な憎しみというより愛憎混ざってそうで好きだ。好きすぎる。
というわけで以下、本編です。
 
 
「I hate you forever」


憎んでいる。
誰よりも憎んでいる。
その目が、長い髪が、形の良い唇が、すっと伸びた白い手の指先が、
視界に写る度に、風がざわざわと黒い麦の穂をかき乱すように。
僕は、あなたを。…

午後の光が柔らかに窓から差し込んで、リリアノは眩しそうに目を細めて、なん
だか懐かしいな、と言った。
小さなテーブル。かつて幼いころ彼女の弟が座っていた席に僕はいる。彼女の目
は僕を通り過ぎて遠くを見ている。若くして海に出ていった弟、別れた夫、そし
て継承の儀も待たずに城を出奔した息子。
どんなに隠しても僕には分かる。彼女は決して僕を見ない。
僕の前に二つの磁器のカップが置かれている。お茶を注ごうとする侍従を僕は下
がらせ、せっかく自分で選んだ茶葉だから自分でやる、と言う。
なみなみと注がれた紅茶。よく似たカップを間違えないように細心の注意を払っ
て、僕はその一つを彼女の前に押しやった。紅茶の水面が微かに波立って、波紋
の真ん中に彼女の顔がうつる。
僕はただそれを見ている。
彼女は微笑んだ。
「レハト。良いか、よく見ていよ」
しなやかな指が伸びてきて僕のカップを引き寄せ、手品師のように何度も位置を
入れ替えてしまう。あっという間のことだった。
「……こちらが、お主のであったな」
取られた時と同じ無駄のない動きで、僕の前に一つのカップが戻された。もう一
つと見分けのつかないそれは、ただ静かに湯気を立てている。
ためらう僕に向かって、リリアノは自分のカップを少し持ち上げてみせた。
「どうした。飲まんのか」
…見切られている。
目を上げてきっと睨みつけると、リリアノはくすくすと笑った。
「お主がカップに毒を入れたこと、我が気づかぬとでも思ったか?
我はいつでもお主のことを見ておるよ」
その言葉は嘘だ。僕は知っている。だがリリアノは涼しい顔を崩さない。
「分からぬか。お主に渡したのは毒の入っていないほうだよ」
そう言いながら自分の持っているカップを口元まで持っていってみせる。
「だが、お主が折角用意してくれたのだから、いただこうか。それもまた一興だ」
平然とカップを傾けようとした彼女の手を僕は払った。磁器片が飛び散る。眉一
つ動かさずに彼女は僕に向き直った。
「どうした?もう少しでお主の目的は果たせたぞ」
それじゃ駄目なんだ。
僕は憎しみをこめて答える。
そんな何もかも悟りきったような顔で神の国の門をくぐらせてなんかやらない。
僕を恨みながら、もっと生きていたかったと泣きながら死なせてやるつもりだった。
でなければ僕は満たされない。
だから今回は見逃す。
「やれやれ甘えん坊だな、お主は。誰に似たのかな」
彼女の指が、かるく僕の髪をなぶる。彼女の感傷にあてられたのか、なんだか懐
かしくて泣きそうになった。
それを知ってか知らずか、彼女は席を立つ。お茶の時間は終わりだ。
「ああ、それとレハト」
去り際にリリアノが呟いた言葉が僕の耳に飛び込んできた。
「信じてもらえぬかもしれんが、我はお主と同じ程には真剣なのだよ。
次の仕掛けも期待しておるぞ」
衣擦れの音とともに遠ざかっていく後ろ姿。長い髪が微かに揺れる。
母の後を追う子供のように、
追いついて、その背中に体を預けてみたいなんて、
きっと午後の光が生んだ、幻覚。

(死が二人を分かつまで、
健やかなときも、病むときも、順境にも、逆境にも、常に真実で、
彼女を憎み続けることを誓いますか?)
 
(誓います)
 
 
〈FIN〉
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